真夏日になったり、えらく涼しすぎる日があったり、と今年の5月は気候がジェットコースターのようですね。(苦笑) どーも、Be-m.Rです♪

 歪みペダルとブースターは繋ぎ順を前後替える事によって音が変わるんで、ボード上で繋ぎ順を簡単に変える方法がないかな、って事で色々探していくつか候補が上がりましたが、ライブをやる予定が無いとは言えやはり簡単に出来る誘惑に負けてループスイッチャーを導入しました。(苦笑) 今回はその導入記事です♪(すでにアップしてる¥100均グッズでペダル固定記事と時系列上は順序が逆になっています)

 ループスイッチャーといえば横長サイズっていうのがお決まりなんですが、今回候補に挙がったこのOne control Saramandra Tailloopは、このエフェクターサイズの小ささにしてループチェンジ機能を持った唯一の機種です。(現在、惜しくも生産完了)
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 で、中古価格の更に10%割引でゲットできたブツがこちらです。

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 パッケージに製品の全面パネルがまんま描かれていますね、面白いパッケージです。 それでは御開帳~!

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 アルミ筐体で黒のつや消し、渋い外観ですね。 フットスイッチが4つに液晶表示部分と小っちゃいボタンが4つ。 このコンパクトな筐体でループチェンジ機能まであるとはちょっと驚きです♪


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 バックパネルもついでに見てみましょう。 コイツは3ループあるのでinとoutにsendとreturnが3つずつ、でチューナーoutが一つの合計9個のジャックがあります。


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 おお~っ、流石にギッチギチですねェ…。 inとoutジャックは必ず必要ですし、ループ数と筐体そのものの大きさはいわば“比例関係”にある訳で、その上で筐体を小さくするってのはかなり無理がある訳ですね。 だからOne controlさんのスイッチャーは極端に細長にして、ボード上での使い勝手を考えたデザインなんですねェ♪

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 話を戻して、この“Saramandara Tailloop”って機種、こうしてみると本来のスイッチャーからは少し外れたものであることが分かりますね。 …ってのは、スイッチャーってもともとボード上にたくさんあるエフェクターを系統ごとに分けて整理&一括操作するための物のはずですから、上写真のヤツみたいにスイッチがたくさん付いたものになるはずでよね? それをあえてこの小ささで、スイッチ4つに纏めたってのは別の製作意図があったんじゃないでしょーかねえ…?
 どれどれ、実際にいじって機能を確かめてみましょう。

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<バンク表示>
 液晶表示は数字4桁です。 一番左だけ青い表示になっていて、これが“バンク数字”で1~4まであります。 次の3桁がループ表示で右から左へ信号が流れていきます。
 上写真の表示で説明すると、バンク1に記憶されてる組み合わせで、IN→ループ1→ループ2→でOUTという事になり、これが下のスイッチ右側の“PGM1”に記憶されています。 
 この状態で再度“PGM1”のフットスイッチを押すと左の青数字だけの表示になり、信号はバイパスされます。

<設定変更>
 液晶数字表示の下に小っちゃい白いボタンがありますが、これが各バンクの設定変更する時に使うボタンです。 押すたびに、1→2→3→4→-↩1と変わり、ループNOを表します。 “-”は「無し」って意味ですね。 この組み合わせは自由に出来、2→4→1→3でも4→1→3→2でも思いのままです。
 変更した後の記憶は勝手にやってくれるみたいで、特にSaveとかReturnと言ったボタン操作はありません。 上写真の状態から1・2・3の白いボタンを押すと、押すたびに数字が順送りになっていきますから好きな番号で止めると、そのループNOが記憶されます。
 白い設定ボタンの左端はバッファーの設定です。 ディスプレイ表示の上に“BUFFER”という小さいLEDランプがあります。 これが点灯しているとそのバンクはバッファーがONになってる、という事なんでバンクの設定NOごとにバッファーのON/OFFも設定できるって事ですね。 え?、バッファーって何って?、ん~その質問には答えると長くなるんで、またの機会に…。(謝)

<設定NO数>
 という事で、設定数はバンク1~4にそれぞれPGM1と2があるので“合計8通り”、という事になり、バンク1~4はPGM1と2をフットスイッチで切換える、と言う具合です。

<ウィークポイント>
 ここまで来て、勘のイイ方は「なるほど、これが生産完了になる理由じゃね?…」と考え及ぶんじゃないでしょうか?
 この手のスイッチャーを使いたいシチュエーションはと言うと、やはり“何通りかのエフェクター組み合わせをフットスイッチ1回踏み(ワンアクション)で切換えたい”ってところだと思います。 だとすると、このSaramandara Tailloopはワンアクションで切換え出来るのはPGM1と2だけです。 違うバンク…例えばバンク1のPGM1からバンク3のPGM2に切換えようと思ったら、
①右上スイッチを2回踏んでバンクを1→3へ
②左下スイッチ(PGM2)を1回踏んでPGM1→2へ
…ってな具合に合計3回、フットスイッチを踏む必要があります。 これだと曲間ならまだいいですが、曲中での切換となるとギターを弾いてる手が止まってしまう可能性があります。
 それでは、スイッチャーを使う意味が無くなってしまいますから、このスイッチャーを使いたいという需要は、かなり限られてくるんじゃないですかね。
①エフェクターは全部で数個
②瞬時切換は特に必要ない
③バンク数も数通りあれば十分
 こんな感じのピンポイント需要じゃないでしょうか?、…となると当然需要は少ない→あまり売れない→生産中止、となるのは必然ですかねェ。(苦笑)

 そういえば、このループチェンジ機能を持ったセレクターを探してる時にOK cutom design さんと言うメーカーさんから発売されていた“CHANGE BOX”っていう、2ループの接続順だけを入れ替える機能だけを持ったフットスイッチがあったんですが、すでに生産完了していました。 問い合わせてみたら、「ある部品が無いとこのスイッチは作れないんだけど、あまりポピュラーな部品ではなく部品メーカー側で受注生産になってしまい部品の安定供給を受けられなくなったため、やむなく完了にせざるを得なかった」というお返事でした。 やはり“需要の少ないものは切り捨てられる”という悲しい経済の掟には抗えないようですね(涙)

 ま、とにかくこの“Saramandara Tailloop”を使ってループチェンジが自由に出来そうですから、今後のエフェクターチョイスも更に突っ込んで試せる訳です。
 今回はこんな接続にしてみました。

タイトルなし


<ループ1>
 歪みペダルをぜーんぶ直列で繋いじゃいました。 目的が各歪みペダルのブースターとの繋ぎ順における音色の変化を見るって事なんで、直列でいいんです。
<ループ2>
 ワウワウを兼ねたVOLペダルを繋ぎました。 ワウワウも歪みペダルの前か後かで掛かり具合が変わります。
<ループ3>
 ブースターを繋ぎました。 スイッチャーを導入した今回の主役であるブースターです。


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 これで、バンク1のPGM1に“231”、PGM2に“213”と設定すれば、PGM1と2の踏みかえで→ブースター→歪み→と→歪み→ブースター→が簡単に切換えられる訳です。
 しかもこの先、良さげな歪みペダルが見つかってブースター前後の繋ぎ順も区別できれば、歪みペダルを2系統に分けてニュアンスの違う歪みを切換える事も出来ますし、色々と応用が効きそうです。

 今回はスイッチャーを使ってエフェクターの繋ぎ順を変え、歪みのニュアンスの違いを簡単に比べるってテーマをクリアしました。 ではまた、次の記事でお会いしましょう~、Be-m.Rでした♪